国民選挙でどうなった?英ポンドの動きを読む

ヨーロッパ圏に属するも、通貨がユーロでない国がイギリス。

また2016年6月の国民投票により、EU離脱が決定と、ややヨーロッパ主要国の中でも異質の存在であると言えるでしょう。

そんなイギリスの通貨「ポンド」について今回は詳しく見ていきます。

■英ポンドの特徴

米ドルやユーロ、円などの代表的な通貨に次ぎ、先進国のひとつであるイギリスの通貨、ポンド。
第二次世界大戦以前までは世界の基準通貨のひとつに数えられた歴史ある通貨と言えるでしょう。

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ポンドの最大の特徴のひとつがボラティリティ(値動き)の大きさです。
次の画像は同じ期間における「ドル/円」と「ポンド/円」の1時間足チャートですが、2枚目のポンド/円の方が一本一本のローソク足が上下に長いケースが多いことが分かりますよね。

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こういった動きをするのはポンドが他の主要通貨に比べて投機的な通貨という性質を持っているためです。
また政策金利もEUのECB(欧州中央銀行)とは異なっており、比較的高金利という特徴があります。

そのためスワップポイント狙いのキャリートレードに扱われる傾向もあり、流動性の高い通貨となっていますね。

そのため、ポンドはやや上級者向けの通貨。ボラティリティが高いのでハイリスク・ハイリターンであると言えますが、スプレッドもドル/円などに比べるとやや広めであるため、ロスカット・利益確定のポイントが重要となってくるでしょう。

■イギリスのEU離脱(Brexit)はなぜ大きなレート変動をもたらしたのか

ポンドの歴史に大きく名を刻んだのが2016年6月24日の「Brexitショック」でしょう。
イギリスがEU離脱をするかどうかの国民投票が行われたこの日、事前発表では大多数がEU残留を予想していたものの、蓋を開けてみれば離脱派が勝利という展開に。

この結果はマーケットにとってもサプライズで、世界的な株安とともに、ポンドも大きく売られ、一時25円ほどの下落幅を見せるという異常事態となりました。

当日は国民投票が徐々に開票され、その結果が随時発表されていましたが一度ポンド高に振れてからの一気にポンド安、という値動きで、「離脱しないだろう」という考えのもとトレードを行っていた人には非常に厳しい状況となったかと思います。

イギリスがEU離脱することによって起こるメリット・デメリットは双方ありますが、経済的観点からすればEU離脱をすることによりポンドの信用力が落ちることは間違いありません。

この選挙結果発表当日は日経平均も一日で1000円以上下げるなど「リーマンショックの再来か」と言われましたが、その後は世界的に株価・為替ともある程度の落ち着きとなっています。

■ポンドの今後の動きを読む

国民投票で離脱が決定したものの、実際にEUから離脱するのには最短でも2年がかかると言われているイギリス。
その間にBrexitによるリスクが表面化してくるかどうか、によってポンドの運命も変わってくるでしょう。

イギリス自体に問題が起きずとも、ヨーロッパ他国の離脱連鎖など、発生し得る問題は多く潜在化しています。

また、2016年10月7日の日本時間早朝にはポンドが2分の間に急落する 「フラッシュクラッシュ」が発生。
原因は不明とされており、アルゴリズムによる誤発注、個人による仕掛けによるものか、など推測がされるも詳細は未だ分かっていません。

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これにより31年ぶりの安値となったポンドは未だ低迷しており、スワップポイントによる利益を狙うことは難しくなっています。
少なくとも長期投資先としてポンドを選ぶことはできず、一日のボラティリティが大きいという特徴からも投機的な視点でのトレードを行った方が良いでしょう。

ポンドが安定した値動きをしていくかどうか、にはこれからのEU離脱の動向にも目を見張る必要があります。

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